『仕事の悩み 問題解決』読書レビュー 110冊目:ビジネスNo.74

『仕事の悩み 問題解決』
著:生方正也


こんにちは、読書好きのmasamariです。

今回は、生方正也さんの『仕事の悩み 問題解決』をご紹介します。


◾️スケジュール通りに仕事が進まない

決められた期限までに仕事を終わらせることができない。
これは多くの人が抱える悩みではないか。
仕事が終わらなければ、自分の頑張りが報われない。
それだけでなく、仕事の責任を果たすこともできないため、是が非でも解決したいところだ。

解決の鍵を握るのは、「スケジュール管理」「優先順位づけ」である。
あまり重要でないことに時間を使い過ぎてしまっては、肝心のことに手がつかなくなってしまう。
これでは、いくら頑張ってもそれに見合った成果を、期限までに上げることはできない。

まずスケジュール管理について見てみる。
なお、ここでは数日間の比較的短期のスケジュール管理に絞る。
スケジュール管理とは、言い換えれば「何を・いつするかを管理する」ということ。
それを念頭に置いて、スケジュールを設定する。
そのときやらなければならないのは、次の3つ。

①やるべきことの洗い出し
何をしなければならないのかを洗い出す。

②所要時間の見極め
それぞれ、どの程度の時間がかかるかを見極める。

③順序づけ
やるべきことをどの順序で進めるのがよいかを決める。

スケジュール管理で大事なのは、スケジュール通り進んだかを振り返ること。
「やるべきことは全てこなすことができたか」
「それぞれの所要時間は当初の見込みとどれくらい違っていたか」
「より効率のよい進め方はなかったか」

こういったことを振り返り、別のスケジュール設定に反映させていく。
そうすることで、より正確なスケジュールを設定することができるようになる。

スケジュール管理でやるべきことを洗い出した結果、本来だったらやりたいことはたくさんあるのに、到底1日では
こなし切れない、ということもあるだろう。
そういった場合は、思いついた順に仕事に取り組むのではなく、取り組むことの優先順位をつけることが必要になる。

優先順位のつけ方には様々なものがある。
有名なのが、「重要度」「緊急度」の2点から優先順位をつける「アイゼンハワー・マトリクス」である。
色々な仕事をこの2つの観点で分類し、重要度と緊急度のどちらも高いものから着手するというもの。
とにかく目の前の仕事から片づけていく、そんな働き方をしている人は、ぜひそれぞれの仕事をマトリクスに当てはめ、優先順位づけしてみてはどうか。

優先順位をつけるときは、それに時間をかけ過ぎないこと、そして優先順位づけできたら、その通りに実行に移すことを意識する。
細かく優先順位づけしようとするあまり、優先順位づけに時間を取られたり、優先順位づけはしたが、本当にこれでいいのか迷ってしまうのでは本末転倒である。
精激な比較表を作って、優先順位を決めて仕事を進める人もいる。
だが、個人で取り組む仕事の優先順位づけであればそこまでしなければ仕事が回らないということはない。
取り組む仕事を並べて、重要と感じるものを選んでいくことが大切である。

優先順位がついたら、あとは実行するだけ。
ここでいつまでに、何をするかというスケジュール管理には気をつけておく必要がある。


◾️考えてばかりで実行に移せない

このような問題を抱えている人は、まず次の問いを自分自身に投げかけてみる。
「そもそも、実行できるような状態になっているか?」

環境が整っていないで実行しようとしても、無駄になるだけである。
「優先順位づけはできているか」に加え、「実行するために必要なものはそろっているか」「周囲の人への根回しは済んでいるか」「うまくいかなかった場合への対応法は想定しているか」といったことをまず整えておくことが必要だ。
だが、上記の点をクリアしたのに実行に移せない場合もよくある。
それは、最終的にはやりたくないというマインド(モチベーション)に行き着く。
実行しなければならないことを実行したくない。
こうしたマインドになるのは、大きく次の2つが原因となる。

①必要性が腹落ちしない
「単に面倒」「やらなくていいかも」「後回しにしてもいいんじゃないの(このタイミングがいいのか?)」「何で自分がやらなければいけないの?」という意識が働くと、実行しようという気持ちが後退してしまう。
それをなくすには、「今、自分がやらなければならない」理由を思い浮かべてみることが有効だ。
なぜ今やらなければならないのか。
そして、なぜ他の人でなく自分がやらなければならないのか。
こうした問いに答えていくと、「自分がやらなくてもいい」「後回しにしよう」という意識がなくなっていく。

②悪い結果を思い浮かべてしまう
「失敗して上司や周囲からの評価が下がるのが怖い」「以前うまくいかなかったから、今回もミスするかもしれない」といったことを思い浮かべていると、実行するのに二の足を踏んでしまいがちである。
それをなくすには、「うまくいこうと失敗しようと、チャレンジすること自体評価される」と考えたり、「逆に今取組まない方が、結果としては悪くなる」ことを思い起こしてみるようにする。

実行したいというマインドを作り上げるという考え方もある。
たとえば、次のようなことをすると、「実行しなければならない」というマインドにつながる。

・実行しようとしていることに意味を持たせる
なぜそれをしなければならないのか。
そこには何らかの意味があるはず。
その意味をはっきりさせると、実行しようというマインドにつながりやすくなる。

・目標を設定する
人は目標があるとそれをクリアしようとするものである。
その心理を活用して、目標を設定してみると、実行しなければならないと感じるようになる。
さらに目標をクリアしたときの自分へのご褒美(もしくはクリアできなかった場合のペナルティ)もあらかじめ設けておくと、さらに目標達成に向けて実行しようとするだろう。


◾️おわりに

仕事をしていれば、悩みは絶えないと思います。
本書ではそんな悩みを解決するために、155もの具体例が紹介されております。
仕事で悩みをお持ちの方は、本書を参考にしてみてください。

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